殿(しんがり)の将軍 徳川慶喜
久能山東照宮博物館 常設展示
水戸藩主徳川斉昭の子として生まれ、水戸の尊皇思想の下で育った徳川慶喜は、やがて将軍職後継候補の一人として、また十四代将軍家茂の後見職として幕府内に重きをなし、慶応2年(1867)に将軍に就任しましたが、政局が混乱を極め、朝廷と幕府の衝突が避けがたくなると大政奉還を決断しました。幕府なき後、慶喜は徳川家存続のために謹慎という形で天皇政府へ恭順を示し、30年にわたる隠棲を経た明治35年(1902)に公爵に叙され、名誉を回復しました。七百年続いた武家政治を締めくくり、徳川家を近世から近代へ橋渡しした「殿の将軍」慶喜の激動の一生を、德川宗家に伝来したゆかりの品々を通じて御覧いただきます。
会 期 | 2019年2月7日(木)~4月9日(火) |
展示資料 | ・徳川慶喜筆 一行「鬼神泣壮烈」 ・川村清雄画 徳川慶喜像 ・公現法親王書状(藤堂高猷・高潔宛) 写 (慶応4年)2月朔日 ・徳川慶喜筆 東照宮遺訓(拓本) ・徳川慶喜筆 日本書紀抜書(「寶祚之隆盛當與天壌無窮者矣」) ・徳川慶喜・家達・家正・慶久筆 「和楽且湛」 ・徳川昭武・達孝・達道・厚筆 「寿考萬年」 ・徳川慶喜上表写 (慶応3年)12月 |