第5回「徳川記念財団コンクール」家康賞國松

表彰活動

コンクール in 静岡 第5回「徳川記念財団コンクール」

家康賞(優秀賞)

「久能山で見た景色」

常葉大学教育学部附属橘小学校3年  國松 木生

 ぼくは9歳です。平成から令和の時代にいます。三百年も徳川時代を作った家やすは、すごいです。家やすの事をよく知りたくて、久能山のおはかを見に行きました。

 鳥居をくぐると長い階段が見えます。ぶしょうたちが馬でかけ登ったと思うと、わくわくして早く上へ行きたくなりました。

 「おばあちゃん早くおいで。」と、階段をふり返った時、青い空と、広く大きな駿河わんが目にとびこんで来ました。もう少しと思いぼくはまた、階段を登りました。

 にぎやかで、色あざやかな東照宮をすぎると、急に景色が変わりました。後、四十段でおはかです。たくさんの木で暗く、シーンとしています。千百五十九段登り切った時、おはかは、とても大きく立っていました。葵の紋が何こもほられていて、まるで、「家やすだ。」「家やすだ。」と言っているようでした。一人のおはかとはしんじられませんでした。

 おはかの回りを歩いていると、一本の木に出会いました。「金のなる木」とあります。立て札には、「よろずほどよ木」「じひぶか木」「しょうじ木」をまもるととみがえられる、と家やすが家臣と家臣の家ぞくに伝えたと、書いていました。ぼくは、ぼくの学校の「三方よし」という言葉を思い出しました。「自分よし」「相手よし」「みんなよし」で、みんなが気もちよくすごせる、という意味です。全くちがう時代なのに、とてもにていると思いました。この木が好きになりました。なぜか、この木が家やすのおはかを見守っているように見えました。

 おはかと木を見ながらぼくは、人は強いだけでなく、人を想う気もちも大切だと感じました。家やすは、やっぱりすごいぶしょうだと思いました。ぼくも家やすのように、強さとやさしさをもって、人のために何か出来る人になりたいです。

                            (了)